歌ってみた初心者に必要な機材セット|3万円台で録音・投稿を始める方法

DTM入門

この記事でわかること

・歌ってみた初心者が最初に買うべき機材
・3万円台で録音環境を作る考え方
・オーディオインターフェースを最初から買わなくてもよい理由
・後から買い替えても無駄になりにくい機材選び

歌ってみたを録音して配信できる環境へ

歌ってみたを始めたいと思っても、機材をそろえる段階で悩んでしまう人は多いと思います。
「続けられるかな」「挫折したらどうしよう」──そんな不安が頭をよぎると、最初の一歩がなかなか踏み出せません。

お金もかかりますし、せっかく買っても飽きて使わなくなるのは避けたいところですよね。

できるだけ安く始める方法」は世の中にたくさんあります。
でも今回は、金額ベースで“現実的に続けやすい入門セット”を考えてみました。

正直なところ、3万円でYouTubeやニコニコ動画などで聴くような完成度を目指すのは難しいです。
けれども、「自分の声を録って、世界に発信してみる」という体験には、それ以上の価値があります。

この予算の目的は、“完璧な音質”ではなく、“ワクワクするスタート”を切ること。
たとえ後で機材を買い替えることになっても、この3万円で得られる経験は必ずプラスになります。
なぜなら、それが「自分の音を好きになる」ための最初の一歩だからです。

今回のコンセプトは3つです。

  1. 機材を購入して気分が上がること
  2. すぐに録音・発信を始められること
  3. 将来アップグレードしても無駄にならないこと

ややクセのある構成かもしれませんが、「最初の1本を録って投稿する」という目的に絞れば、かなり現実的なセットだと思います。

もちろん機材の正解は変わっていきますが、今この予算で始めるなら、私はこの構成をおすすめします。

3万円台で揃えるならUSBマイク構成が現実的

用途おすすめ機材目安価格
マイクAKG LYRA約9,000円
ヘッドホンATH-M50x / DT770 PRO約21,000〜27,000円
ポップガードCLASSIC PRO PG11約1,800円
DAWAbleton Live Lite付属
オーディオIFなし0円

オーディオインターフェース

不要。

最安モデルで揃えることもできますが、3万円という制約の中ではオーディオインターフェースをあえて省く判断をしました。

理由は2つあります。
ひとつは「安物買いの銭失い」になりやすいこと。
安価なモデルは音質や操作性に不満が出やすく、結局すぐ買い替えることになります。

もうひとつは「汎用性の低さ」
インターフェースは音楽制作専用の道具なので、他の使い道が限られます
そのため今回は思い切ってスキップしました。

もちろん、本格的に歌ってみたを続けるなら、将来的にはXLRマイク+オーディオインターフェースの構成がおすすめです。

ただ、最初の1本を投稿する段階では、
「録音できること」
「設定で迷わないこと」
「買ったあとに他の用途でも使えること」
の方が大事です。

そのため、今回はUSBマイクを中心にした構成にしています。

マイク

AKG / LYRA

今回はオーディオインターフェースを使わず、マイク内部にADコンバーターを搭載したUSBマイクを採用しました。
Type-Cで接続するだけで即使用でき、ドライバのインストールも不要です。

指向性を切り替えられるのも特徴で、「歌ってみた」では単一指向性、オンライン会議などでは全指向性と、用途に応じて使い分けが可能です。
音質は価格相応ながら、手軽さと汎用性のバランスに優れています。

定価は約¥16,800ですが、サウンドハウスで特価セールが行われており、記事執筆時点では¥8,980で購入可能です

もし音楽制作から離れたとしても、優秀なWebマイクとして色々なシーンで活躍してくれます。

音声比較について

こちらの記事でLYRAとTLM102+MOTU M2を比較しています。
アコースティックギターのストロークとボーカルの録音で聴くことができます。
興味のある方は是非ご覧ください。

ヘッドホン

  • ATH-M50x(32Ω) ¥20,718
  • DT770 PRO(80Ω) ¥26,800

この構成の主役はヘッドホンです。
録音をしない日でも、良い音で音楽を楽しめる」という点を重視しました。

録音には密閉型ヘッドホンが必須です。

ATH-M50xはケーブル着脱式で、断線しても交換可能。
反転モニターができるため、DJ的な片耳モニタリングにも対応します。

もし予算に少し余裕があるなら、DT770 PRO(80Ω)おすすめします。
プロも現場で使用しており、私自身も購入して10年たちますがまだ現役。
ノイズが少なく、小さな音まで聴き取りやすい。耳を覆うオーバーイヤー構造で、長時間の作業でも疲れにくいです。

今後ミックスをするにしても、良いヘッドホンは必ず必要になるのでケチらないほうがいいです。
また、仮に音楽制作をやめても、映画やゲームで「良い音」を楽しめるのが魅力です。

歌ってみた初心者は、ついマイクに予算をかけたくなります。

でも実際には、

  • 自分の歌を確認する
  • 音程やリズムのズレを聴く
  • MIX後のバランスを判断する
  • 普段の音楽鑑賞でも使える

という意味で、良いヘッドホンはかなり長く使えます。

マイクは録音するときだけ使いますが、ヘッドホンは録音・編集・確認・普段使いのすべてで使えます

DAW

Ableton Live Lite(AKG LYRAに付属)

どのDAWを使うか迷う人も多いですが、最初は「手に入るものを使う」で十分です。
AKG LYRAを買えばAbleton Live Liteが付属するので、そのまま始められます。

Abletonはダンスミュージック寄りの印象がありますが、私のようなJ-POP中心の制作者にも十分対応可能です。
むしろ、将来的にジャンルが変わっても対応できる柔軟さがあります。
未来なんて誰にも分かりません。使っていくうちに新しい扉が開くこともあります(経験談)。

私も現在、Ableton Liveを使用しています。

ポップガード

CLASSIC PRO/PG11 ¥1,780

吹かれ音(ポップノイズ)を防ぐための必須アイテム。
良いテイクほど“ぼふっ”とノイズが入るのは本当に切ない。
ポップガードがあるだけで、安心して気持ちよく歌えます。

マイクケーブル

不要。

LYRAはUSB接続なのでXLRケーブルは不要です。
ケーブル沼に入らずに済むのも初心者には嬉しいポイント。

マイクスタンド

不要。

AKG LYRAは自立式のスタンドが付属しているので、追加購入は不要です。
もし高さが合わなければ、雑誌や箱を積んで調整すればOK。
とりあえず録れる環境”を優先しましょう。

このセットでできること・できないこと

できること難しいこと
自宅で歌を録音するプロ並みの音質で録る
YouTubeやニコニコに投稿する楽曲配信向けのクオリティを目指す
自分の声を確認する防音なしで大声録音する
簡単な編集をする複数人同時録音する

価格まとめ — 後悔しない3万円台のスタートセット

機材価格
マイク¥8,980
ヘッドホン¥20,718〜¥26,800
ポップガード¥1,780

合計:約31,478〜37,560円

3万円を少し超えますが、後悔しない3万円台の構成です。
このセットなら、録って聴いて、配信するまでの流れをすぐに体験できます。

3万円のスタートでも、しっかりと録音と配信の楽しさを味わえます。
そして、次のステップに挑戦したくなった時にもこれらの機材が無駄になることはありません。

3万円台でも、ちゃんと“始められる”

私自身、歌ってみたMIXやボーカル録音をしてきた中で、初心者が最初につまずきやすいのは「音質」よりも「録音までの面倒さ」だと感じています。

大事なのは、まず“録ってみること”です
完璧な音じゃなくても、自分の声が形になった瞬間って、めちゃくちゃうれしいんですよね。

今回の3万円セットは、「録れる」「聴ける」「配信できる」が一気にそろう構成。
USBマイクのおかげで接続もシンプル、設定で迷う時間も少なくて済みます。
そして、ヘッドホンは“良い音で音楽を楽しむ”という日常の相棒にもなります。

この環境は、ゴールじゃなくてスタート地点。
録音を重ねるうちに、「もっとこうしたいな」と感じたら、そのときがアップグレードのタイミングです。
焦らず、楽しみながら、自分のペースでいい。

3万円の投資で、“音を出す楽しさ”を手に入れる。
それが、次の自分へつながる最初の一歩です。

最後までご覧いただきありがとうございます。

それではまた次の記事で!

Shuhey

モテたくて始めたギターとブラックコーヒー。気づけばモテそっちのけで音楽沼へダイブ。
バンド、弾き語り、路上ライブを経て、社会人になってDTMに出会い、ひっそり音楽を続ける日々。友人にDTMを布教するも次々と脱落し、気づけばひとり…。音楽を語りたいのに相手がいないので、せめてブログにぶつける30代前半男性。DTM歴8年目。

島村楽器主催のアコパラ2019で「soloel」としてグランプリ受賞。

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