Producer.aiのカスタマイズが失敗する理由|実際に検証して分かった“見えない制限”

音楽制作

音楽生成AIの中でも少し異色な存在である「Producer.ai」。

「対話しながら楽曲制作を進める」というコンセプトに魅力を感じ、
プロデューサーのように伴走してくれるAIを目指してカスタマイズを試しました。

しかし結論から言うと——

意図したカスタマイズはほぼ不可能でした。

本記事では、実際に試した中で分かった問題点と、
その原因として考えられる“見えない制限”について整理します。

Producer.aiで起きた問題

まず、実際に発生した現象を整理します。

Flowsのカスタマイズが機能しない

Flowsについて簡単に

Flowsとは、AIとの対話や処理の流れをあらかじめ設計できる機能です。

通常のAIが「入力→即出力」で動くのに対し、
Flowsを使うことで、

  • ヒアリング
  • 方向性の整理
  • 生成

といったプロセスを段階的に進められます。

Flows = AIの「進め方」を設計する仕組み

うまく機能すれば、AIを単なる生成ツールではなく、
制作を一緒に進めるパートナーとして使うことができます。

これは、Producer.aiがアーティストのプロデューサーとして働いてくれるメイン機能だと思ってます。

プロンプトが消える問題

ここで起きたのが、打ち込んだプロンプトが消える問題でした。
保存しても内容が反映されない。
途中で切れちゃう。ということが起こりました。

  • 文章が途中で突然切れる
  • 修正しても同じ位置で止まる
  • 一部を削除すると上の文章まで崩れる

「文字数制限」や「改行の問題」と考えましたが、
検証の結果、それとは異なる原因が浮かび上がりました。

原因は文字数ではなく「単語フィルタ」の可能性

検証を進めていく中で、特徴的な挙動が確認できました。

特定の単語を含んだ瞬間、その位置で文章がカットされる

これはつまり、

  • 文字数制限ではない
  • 構造の問題でもない

ということです。

仮説

単語単位でのフィルタリング(内部制御)が存在している可能性

音楽制作に関する一部のワードが、
内部的に制限対象になっていると考えられます。

検証方法|1行ずつ追加して再現性を確認

途中で切れちゃってます。
実はこのあと、7を消すと6の一行が消え、6を消すと、5行目がといった感じで、どんどん消えていく現象が起こりました。

より正確に原因を探るために、
文章を1行ずつ追加する検証を行いました。

■ 結果

  • 3行目までは正常に保存される
  • 4行目を追加した瞬間、それ以降が消える

この現象は複数回再現されました。

つまり、

特定の地点ではなく「特定の内容」で制限が発動している

と考えるのが自然です。

最大の問題|対話型制作が成立しない

今回最も違和感があったのは、
単なるバグではなく「体験の問題」です。

本来期待していた体験

  • イメージを言語化する
  • AIが深掘りする
  • 方向性をすり合わせる
  • 徐々に楽曲を形にしていく

つまり、

プロデューサーと一緒に作るプロセス

です。

実際の挙動

例えば、

「どんな曲にしたいですか?」
「静かな感じです」

と答えた瞬間に、

  • 歌詞生成が始まる
  • 楽曲が出力される

という挙動になります。

そうじゃないー!
プロデューサーさんと一緒に話しながら、どんなジャンルにしていくのか、
ターゲットは誰なのか、相談しながら決めていきたい。
そんな制作体験をしてみたいのです!

歌詞のイメージや背景の話もなしに
「はい、これ」と全然考えているのと違う曲を聴かされても
フラッシュアイデアを阻害することにもなりかねませんよね。

まず、訂正するのも面倒ですし、クレジットも使ってますし。

もったいない気がします。

なぜ問題なのか|制作体験の質が変わる

これは単なる「処理が早い」という話ではありません。

制作プロセスそのものが省略されている

という点が問題です。

本来のプロデューサー的制作

  • 対話
  • 試行錯誤
  • 意図のすり合わせ
  • 徐々に具体化

現状のProducer.ai

  • 入力
  • 即アウトプット

他の音楽生成AIとの違いはあるのか?

この挙動を踏まえると、

従来の音楽生成AIと本質的な違いが薄い

と感じました。

理由

  • 対話が浅い
  • 制作プロセスがスキップされる
  • コントロール性が低い

速攻、テキストベースで音楽生成をするのであれば、SunoAIで良いのではとも思ってきてしまいます。
もうちょっとプロデューサー的振る舞いをしてくれると創作体験として良いものになると考えています。

Producer.aiの実用的な使い方(現時点)

完全に使えないわけではありません。

用途を限定すれば、十分に価値があります。

向いている用途

  • アイデア出し
  • 雰囲気の生成
  • ラフスケッチ的な楽曲生成

向いてる用途でいえば、Suno AIなどと大差がないということを考えると、強いメリットが今のところない。
コンセプトは面白いのに。

向いていない用途

  • 対話ベースの制作
  • プロデューサー的な使い方
  • 細かい設計(特に日本語楽曲)

もしかしたら私の使い方が間違っているのかもしれませんが、
Producer.aiと言われたらプロデューサーとして働いてもらいたくなるし、
それができるだけの機能はついている。

しかしながらそのあたりがまだ未完成といった感じは否めないです。

そして、日本語歌詞をなかなか生成してくれないです。
日本語で指示しても英語で出してきたり、このあたりももう少し日本語対応をしてくれると助かりますね。

結論|コンセプトは優秀、実装はまだ発展途上

Producer.aiは、

  • コンセプトは非常に良い
  • 方向性も面白い

しかし現状では、

「一緒に作る体験」を実現するにはまだ不十分

というのが率直な印象です。

今後に期待できるポイント

この分野は進化が非常に速いため、

  • 対話精度の向上
  • 制御性の改善
  • カスタマイズ自由度の拡張

が進めば、

制作ツールとして一気に化ける可能性がある

と感じています。

まとめ

  • Producer.aiは対話型制作を目指したAI
  • しかし現状はカスタマイズ制限が強い
  • 特定ワードによるフィルタの可能性あり
  • 対話プロセスが成立しにくい

Producer.ai、対話形式で生成する楽曲をブラッシュアップできる体験は、実際の楽曲制作でも行われるようなフローと似ていて面白いのですが、自由度がまだ低いよ。というお話でした。

紹介した文章の他にも、たくさん言い回しを変えたり、言葉を変えたりしたのですが思ったように反映することができず、ムキー!となりまして、執筆に至りました。笑

今後も音楽生成AIについての記事も載せていきますので、
よろしくお願いいたします。

最後までご覧いただきありがとうございました。

Shuhey

モテたくて始めたギターとブラックコーヒー。気づけばモテそっちのけで音楽沼へダイブ。
バンド、弾き語り、路上ライブを経て、社会人になってDTMに出会い、ひっそり音楽を続ける日々。友人にDTMを布教するも次々と脱落し、気づけばひとり…。音楽を語りたいのに相手がいないので、せめてブログにぶつける30代前半男性。DTM歴8年目。

島村楽器主催のアコパラ2019で「soloel」としてグランプリ受賞。

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